ポテンシャルを最大限引き出す

偶然、YsI&IIの音楽を聞きました。で、昔のゲーム魂がふつふつわき出してきたので書いてみます。1980年代のパソコン世代の方だけどうぞ。
もう今から18年前に発売されたゲームで優しさをウリにするRPGでした。当時のRPGの中では簡単すぎるくらいでしたが、そんなのはどうでも良くて、とにかく音楽やストーリーがすばらしいソフトでした。ドラクエやFFよりも一番思い入れのあるRPGです。特にPCエンジン版はすばらしかった。当時、CD-ROM2ソフトでスーパーダライアスと1,2を争う位の人気ソフトでした。音って重要なんだなぁと思い知らせれたソフトです。で、あの頃ってハード性能をフルに引き出したソフトって売り文句が多かったんですよね。あのゲーセンのゲームを自宅でできるのか!?って燃えてました。
一番最初にその衝撃を受けたのがX1のゼビウスでした。もう今から20年前です。友人宅で始めて遊んだPCソフトなのですが、そりゃもうすごかったですよ。アンドアジェネシス萌え〜ってな感じです。もし当時あの友人に誘われて彼の家で遊んでなければこの業界にいなかったかもしれません。そのくらい衝撃的な出会いでした。
で、X1が欲しくて父親に頼み込んだものの、買ってもらったのはMSXで(爆)、しかたなくコナミ関連のゲームで遊んでたのですが、当時のコナミは技術力がすごかったです。MSXコナミソフトは他社に比べて圧倒してました。グラディウスシリーズの超巨大ボスキャラ、スペースマンボーの横スクロールなどなど。SCCという増設サウンドカートリッジの音源もはすばらしかった。
また、愛読書はマイコンBASICマガジンでした。今から思うとかなり技術オタな雑誌に思います。また山下章を筆頭に優秀なライターがいました。今頃何してるのでしょうか?
さて、ベーマガと言えばゲームプログラミングです。本にプログラムリストが印刷されており、それを手打ちするのですが、エラー多発で全然動かないんですよ。しかも自分では正しく入力しているつもりなのに何行目でダメって言われてしまう。その行を何回見ても全く本と同じなのになぁと思ってたら、他の行にタイプミスがあったとかで1日つぶしてたりしました。まぁ、あの頃の経験は決して無駄になってないとは思いますが、もう少し効率的にやってればもっと優秀な開発者になってたのでは?と今更なことを考えてしまいました。
そのうち、ゲームよりもパソコンミュージックのほうにはまりだしました。当時、YK-2という名前で活躍してた古代祐三さんの掲載するプログラミングリストがまたすごいのです。ノイズだのエンベロープだの良く分からない音楽テクニックについて必死に読んで真似てたのを覚えています。
ちなみに、その古代さんがYsやソーサリアンなどのサウンドを担当してたのは有名な話ですよね。

で、あの頃の自分は使うハード、使うソフトのポテンシャルを最大限引き出したソフトを作り上げようと夢見ていたにもかかわらず、今の自分はその熱意をいつの間にか忘れてしまいかけていたことに気づきました。ハードの性能が昔に比べて飛躍的に向上した現在、あまりそんなことに気をかけなくて良いのでしょうが、骨の髄までしゃぶりつくそうとするどん欲さ、熱意はもの作りにおいて重要だと思うのです。ひとまずはその気概だけは忘れずにおきたいと思っています。

ちなみに最近技術力がすごいなぁと思うソフト会社はレベル5とトレジャーですね。